失われた特許

  • 2016年09月20日

 こんにちは。SHOです。

 地元の図書館で(私の)知的好奇心を刺激する本を見つけました。その本とは、ナショナルジオグラフィック編集の「絶対に見られない世界の秘宝99」です。この本では、ロマノフ家のイースターエッグのようないわゆる金銀財宝からアポロ11号の月面着陸の状況を高解像度で撮影した記録テープのような歴史資料まで今日では「絶対に見られない」人類の財産を99個紹介しています。この本が紹介している人類の財産の一つにライト兄弟の特許がありましたので調べてみました。

 皆さんもご存じのように、ライト兄弟は、1903年12月17日に「継続的に操縦を行った空気より重い機体での最初の動力飛行(国際航空連盟の説明より)」に成功したアメリカ人の兄弟です。ライト兄弟は、主翼のひねりが動力飛行のキーポイントであることを自作の風洞を使った実験によって見いだし、ライトフライヤー1号機を完成させました(写真1:ライトフライヤー1号機の紙飛行機です。写真左側の先尾翼を前にして飛ばすことができます)。

ライトフライヤー1号機

 ライト兄弟は、1903年5月23日に請求項の数が18に及ぶ発明「flying-machine」の特許を出願しています。この「ライト兄弟の特許」は、1906年5月22日に特許登録(米国特許第821393号)されており、その内容は、現在でも米国特許商標庁などで見ることができます。しかしながら、このライト兄弟の特許の原本は、1980年頃から行方不明だったそうです。関係者の証言から1980年に米国国立公文書館にあったことは確実なのですが、2003年に開催された人類初飛行100周年の式典で公開しようとしたとき、保管庫になかったそうです。「絶対に見られない世界の秘宝99」には、盗難にあったことはほぼ間違いないと書かれています。

 ところが、このライト兄弟の特許の原本が米国国立公文書館の保管庫で見つかったとのニュースが今年の4月に報道されていました。実は、単に紛失していただけだったようです。私が図書館で見つけた「絶対に見られない世界の秘宝99」は、2015年7月に出版された本だったのでこの結末が反映されていなかったようです。今回、発見されたライト兄弟の発明の原本は、今年の5月に一般公開されたそうです。私も機会があったらぜひ見てみたいと思います。

 ちなみに、最初に紹介しました「アポロ11号の月面着陸の状況を高解像度で撮影した記録テープ」は、テープそのものは現存するものの別の映像が上書きされているため、復元は不可能で絶対に見ることができないそうです。こちらは大変残念ですね。

米国特許商標庁の検索ページ:http://patft.uspto.gov/netahtml/PTO/patimg.htm
 左上の空欄に「821393」と入力し、「View Patent」をクリックすると、ライト兄弟の特許を見ることができます。

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